『中央公論』2023年1月号、特集「効率重視の教養は本物か」。稲田豊史/レジー/佐々木チワワ「鼎談 ファストな社会の歩き方」。ファスト(速い、時間がかからない)的な情報収集に関連する本を出版された3人の方の鼎談。話を合わせてうまく立ち回るために、映画などを倍速視聴したり「ネタ」としての教養を手早く仕入れたりする傾向が指摘されているのだけど、本当にそんなことをしている人が多いのか、よくわからない。自分とは世代が違うのかもしれないけど……。ただ、ネットを前提として、生活のあらゆる側面に「可視化」と「定量化」が進み、したがって格差が如実になっており、それへの恐れや過剰適応が生じているという指摘は、たしかにそうかもしれない。なんか疲れてくるな😔 最後、長い文章が読めなくなっていることに関して、それは各世代のメディア接触の変化に応じたもので、そのため、能力の「劣化」ではなく「変容」だとの議論は、ちょっと考えてみてもよいのかも。つまり、単純に一方向的なネガティブな変化ではなくて、質的な転換ということか。
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