村上春樹さんの『一人称単数』が文庫の新刊で出ていたので購入。単行本のときは読んでいなかった。最初の「石のまくらに」。うーん。なんというか、性的なものの描写とか、隅々にただよう虚無感(といっていいのか?)とか、いかにもという感じ。最後に出てくる「言葉」についての記述が印象深い。
- 『一人称単数』
- 文藝春秋
- 2023年02月07日
- ISBN: 9784167919948
- 文春文庫
ビートルズのLPを抱えて高校の廊下を歩いていた少女。同じバイト先だった女性から送られてきた歌集の、今も記憶にあるいくつかの短歌。鄙びた温泉宿で背中を流してくれた、年老いた猿の告白。スーツを身に纏いネクタイを結んだ姿を鏡で映したときの違和感ーそこで何が起こり何が起こらなかったのか。驚きと謎を秘めた8篇。
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